2‐7、化粧品中毒

「御教え集」24号

昭和28(1953)年8月15日発行

この頃信者の女の人で化粧品をだんだん使わないようになって来ました。処で化粧品中毒がいかに恐ろしいかという事をちょっと話してみます。今日来ているかもしれませんが、その人は歯がグラグラするのですが、これは歯医者に行けばすっかり抜いて総入歯という処です。その原因は何処にあるかというと、この人は顔に始終熱があるのですが、浄霊して熱をとるのですが、なかなかしつこいのです。この熱がとれるに従って歯が締ってくるのです。この熱というのが化粧品中毒です。よく昔から逆上性と言いますが、これは逆上というのですから、血が下から上るように思いますが、そうではないのです。昔は昔でオシロイをつけます。これは鉛毒と言って鉛が元になってます。これが皮膚からしみて行って、皮下の中毒になって、そこに浄化が起こって熱が出て、それで顔が熱くなり、逆上せるというのです。これは男にはないので殆ど女です。これは昔はオシロイ中毒です。今はクリームとかいろんな物ができて、それにいろんな新しい薬を入れるために薬毒が強くなってます。それに舶来の物は大いに薬を使います。よく新聞の広告に、アメリカで流行る化粧品とか言ってますが、薬毒のあるのを知らないから日本人はアメリカ製ならきっとよいのだろうと有難がって高い金を出して使いたがりますが、処が今アメリカでは、女の顔が荒れるというので大変な問題になっているそうです。荒れない様にと思いつつますます強い薬を使って逆をやっているわけです。やっぱり肺病の薬と同じ事です。処が実際に於て化粧品をやめると、一時は真黒な渋皮みたいな顔になりますが、それを我慢すると、それは非常にきれいな顔になって来ます。本当の肉色になります。それに信者は血がきれいになりますから、余計自然の美が現れるわけです。尤も今の人は顔ばかりでなく体にも薬を入れるから、そのために顔が汚くなったり、色が悪くなってます。だから化粧品を使わなけばならなくなるのです。そして一番顔色が悪くなるのは漢方薬です。顔の青い、艶気のない、カサカサした人に聞いてみると、必ず漢方薬をのんでます。それから女で真黒な顔の人は漢方薬中毒です。その点においては西洋の薬は顔色にはあまり影響しません。ただ西洋の薬は顔がカサカサになるのです。だから今の女の顔というのは必ずカサカサしてます。滑っこくありません。そこで化粧品を直ぐ止めろとは言いませんが、だんだん少なくして、ある時期に行ったら、大いに勇気を出して全廃する事です。そうすると第一、この中毒が抜けると化粧したよりかきれいになります。それからあらゆる事が非常にプラスになります。化粧品は要らないし、それから時間が節約になります。特に若い人などのこれに対する時間というものは大変なものです。それこそ少しお洒落な人は二時間や三時間は何でもありません。これは一種の執着です。併し、これもはっきり話さなければ分らないが、花柳界にいた人はそういう事はなく早いです。素人に限って遅いのです。それは花柳界にいた人は営業上お座敷がかかってくると直ぐに行かなければならないので手早いのです。処がそうでないお嬢さんとかお洒落な人になると大変なものです。それから外では、劇場などで便所に行って、少し長いと思っていると、手洗い所でこうやっているのです。だからそういう人に芝居などを見せても、最初の幕などはちょっと分らないでしょう。始終中途ばかりを見ていることになります。そういうようで、ただ化粧をやめると顔が汚くなるという一つの迷信があるために一生懸命にやってますが、そうではないという事を教えるわけです。この中毒がすっかりとれると、前に化粧していた時よりきれいになります。それを知ったら安心して化粧迷信から逃れるようにする事です。これも一種の救いの一つです。

 

それからもう一つは女の人の化粧ですが、これでいろいろな事があるのです。第一は、化粧品つまりオシロイやクリームを止めると、半年ないし一年は真黒で、南洋の土人みたいになることがありますが、それを我慢して通り越すと非常にきれいになります。これはこの間の御蔭話にもありましたが、これは化粧できれいになったのと違って、すき透ってきれいなのです。それからもう一つは、近頃の化粧品はいろんな薬毒がはいってますから、それが染み込んで行って、顔の皮膚病が起こる人が随分あります。それから昔から逆上性と言って、逆上ると顔が熱くなりますが、これは字で書いても逆上ですから、下から血が上るようですが、そうではないので、顔に浄化が起こって熱くなるのです。これも昔からオシロイはつけており、その時分のオシロイというのは非常に鉛を使います。それで茲に浄化が起こって熱くなるのです。それからもう一つ面白いのはある立派な中教会長で、幾らか痛みもありますが、歯がグラグラになるというので私が浄霊してやりました。それから顔が非常に熱くて熱があるのです。それから熱をとるために浄霊すると歯がだんだん締って来ました。そうすると歯のグラグラになるのは化粧品の中毒なのです。実に恐ろしいものです。これは歯医者に行ったら、全部抜いて総入歯にしてしまう処でした。それからもっと恐ろしいのは、最近の事で、大分年を取った人ですが、パーマネントをかけに行って変な薬をつけてもらったのです。もっとも近頃は変な薬を使いますが、それが頭に染み込んだのですが、その染み込んだ痛さにびっくりしたのです。それからだんだん浄化が起こって、浄霊しても効かないのだそうです。それでいろんな症状が起こって、霊的ではないかと、私の所に聞きに来ましたが、聞いてみるとパーマネントの中毒に違いないので、ある一定の日数がたって、命に別状がなければ大丈夫だという事を言ってやりましたが、それから二、三日たって死にました。これも古い人です。

ですから近頃はだんだん強い薬になって来たために、とんでもない事になって来たようです。だからして化粧品をつけないということとパーマなども薬を使わないでやってもらえばよいです。これは電気でちぢらせるだけですから、薬を使わなくてもできるのです。ただ長持をするというためにつかうのでしょう。とにかく化粧品を止めるようにすると、とてもきれいになります。少しの辛抱です。

それに大体お化粧するのは時間がかかるために、それは大変な損です。それからあれは又夫婦喧嘩の一つの原因になります。私も経験がありますが、玄関で待っていて、何時までたっても出て来ないので、あんまり遅いから、何をしているかと見ると、鏡台にかじりついて、こうやったり、ああやったり、自分の気に入るまでやってます。それから何処かに行って、劇場などで便所に行って幕が開いても出て来ないので行ってみると、一生懸命顔をたたいているのです。ですから女の化粧というのは一種の罪悪です。もっとも根本はつまり人工的にきれいに見せようというのですが、それを昔から女の身仕舞とか何とか言って女の道徳のように思ってますが、それはそういう理屈もあるけれども実際言うとあれは誤魔化しで、一種の詐欺行為です。これが顔だからよいようなものの、さもなければ、馬鹿なものが利口にみせようとか、金のないものが金持ちに見せようというのと理屈は同じになります。大体女は温かい心になる事です。そこで血がきれいになれば感じが良くなりますから、ただ皮膚だけを真白にした処で、それよりか感じのよい方がかえってよいです。妙な話になりましたが結局男でも女でも、感じがよいのが一番です。それは上面のきれいという事は、芸者とかパンパンとか女郎という商売女にはよいでしょうが、始終付き合うのは感じがよいというのがあきません。そこで芯からの美しさです。私はただきれいだけではさっぱり魅力はありません。おだてるわけではないが、やはり信者の人は実際感じがよいです。私は随分不思議に思う事がありますが、公平にありのままを言うと、顔の形はあんまり感心しないのがありますが、その人から受ける感じが非常によいので、不思議なものだなと思う事があります。そういうようで、化粧品も一つの薬毒ですから、そこで急に止めるというわけにはゆかないが、だんだん少なくして、ついには止めるという漸進的手段をとったらよいと思います。その結果は大いにプラスになると思います。現に化粧品を止めたためにきれいになってよかったと言って喜んでいる人があります。併し薬毒を治すのと同じようで、一時的な事は仕方ありません。それがために利益するのは今言ったとおり大変なものですから、これがだんだん世の中に広がるに従って、いろんな点に利益があると思います。こういう事もミロクの世の一つの条件かもしれません。

(昭和28年7月26日、御講話)

[浄霊法講座2]