御論文『医学関係者に警告する』

「栄光」171号、昭和27(1952)年8月27日発行

本教は現代医学がいかに間違っているかを理論と実際の上から常に知らしており、その発表を始めてから最早十数年になるので、大抵な医事関係者諸君は知っているであろうが、ここで大いに注目されたい事は、年を経る毎に本教の理論が、益々光を放って来る事実である。そうして医学が病気を作り、薬剤が病源となるという本教の持論も、漸次動かすべからざる空気が濃厚になりつつある事である。何よりも本教刊行の『栄光』紙上に満載されている御蔭話を見れば、全部本人手記の感謝礼状であるから、この事だけにみても多くを言う必要はないくらいである。そうしてその一つ一つが医療による被害者であって、プラスなどはほとんどなく、ことごとくは恐ろしい程のマイナスにされている事である。もっともそれだから本教に来て救われたのであるが、ともかく莫大な医療費を使い医師もすこぶる熱心に加療したにかかわらず、悪化の一路をたどり、ついに進退きわまるの窮地に追い込まれたその経路を見れば、いかに医療が病気を悪化させ、余病を作り、薬剤が害毒を与えたかという事が、余りにもハッキリしているのである。

ところがこれ程の医学の誤謬に、長い間世界中ただの一人も気が付かないのであるから、摩訶不思議の一語に尽きるであろう。そのような訳で各国の専門家等は最大級の熱意を傾けて研究すると共に、政府当局者も医師の指示通りの施設万端、能(あた)う限りの努力を払っているにかかわらず、病人の氾濫は停止するところを知らない有様で、常に悲鳴を上げているのは誰も知る通りである。としたらこのような誤謬医学は早晩退陣の止むなきに至るのは、火をみるよりも明かで、その時期は目前に迫っているのである。という理由は私によって、真の病気の原因が発見されたと共に、機械も薬剤も何ら物質的のものを用いずして、いかなる病気も全治可能の方法が生まれたからである。そうしてこの療法によって重難病が治された人々は、病気と健康の真理を覚り、病気の不安から全く解放され完全健康者となったので、その歓喜の境地に立って社会を見る時、いかに医学に災いせられ、苦しんでいる多数の人のあるを知っては、到底我慢が出来ず、一人でも多くの者を救うべく、一大決意をもって宣伝これ努める人が、日に月に増えつつある事実である。

そのような体験者が無限に殖えるとしたら、いずれは燎原(りょうげん)の火のごとく、世界の医学を焼き尽さずんば止まないであろう。しかもこれは絶対である以上、全世界の医学に携わる人達よ、今から考えて用意しておくべきであろう。でなければ来るべき医学の一大危機に直面した時、いかに狼狽するかは目に見えるようである。これはあえて嚇(おど)かすのではない。決定的であるからである。従って私はそれを憂い、誠意をもって予め警告を与えておくので、吾々といえども人類救済の聖業に従事し、神の大愛を取次ぐ上において、一人の不幸者も作りたくないからである。しかし今このような事を言っても、第三者としたら到底信ずる事は出来まいが、それは食わず嫌いか、いまだ縁なき衆生として、本教に触れてみないからで、何よりも大悟一番、本教の病気治療の現実を調査研究されん事である。その結果私の言にいささかの偽りがないとしたら、断然百八十度の転換をすべきである。いずれにしても近き将来、現代医学には没落の機運が来ると共に、それに代って神霊医学勃興時代となるのは、当然である事を知らせるのである。