「故障した発動機が御浄霊で直る」

御蔭話 岩手県S.M. (昭和二七年三一月一七日)

昨年八月一七日盛岡市より五里もある、岩平郡K村と言う山間集落の信者A氏義弟(未信者、二四歳)が一生懸命になって発動機の修理に余念なく、一時間以上も、いじっているらしい。本人の曰くには「兎に角不思議です。何処も特別の故障もみられないが、かかりません」と言って一人でプリーにベルトの代りに綱を巻いて引っぱり又巻いては引っぱりして廻しておりましたが、一向にかかる様子がありませんでした。

私は光明如来様の御参りを済ませて、暫くして家の前に出てみれば未だ一生懸命やって居ります。夏の暑さに全身汗と油にまみれて気の毒な位でした。

その時A氏が「先生に御浄霊して戴くと直ぐかかる」と言われて私は面喰った。「御蔭話によく種々な奇蹟が出ているから先生お願いします」と言われました。併し私は機械に対して歴然たる経験がなかったのです。

誠に申訳無い事とは思いましたが、「機械は機械でなければ」と言ってしまいました。併し、本教には奇蹟が付きものであると、感じない訳ではありませんでしたが、素直に御浄霊出来なかったのが、未だ信仰の足らざる事であると反省させられました。むしろ信者の方が熱心です。私は力強く思いました。

それから私も手伝うから廻して見ようと言って綱を引っぱって廻して見たが、やはり駄目でした。その時、A氏が「先生やっぱり御浄霊して下さい」と言うのです。義弟氏も「時間がなくなる、今日はものにならないかな」と心配し、「先生御願いです」と言う。私は気の毒でなりませんでした。よしそれでは、光明如来様に御願いして御浄霊さして戴きましょう。

「人事を尽くして天命を待つ」とはこの事と思って早速御浄霊をさせて戴きました。

先ず発動機一体を御浄霊してみました処が、一寸手に感じた処が一カ所あったので、ここに曇りがあるなと思い、そこだけを御浄霊してみました。併し一分ともしない内に何だか治った様な感じがしたので、よし今度はよいぞと言って、又もプリーに綱を巻き引っぱってみました。鳴呼御守護、二時間以上もかからなかった発動機が僅か一分足らずの御浄霊で実に簡単にかかったのです。

嬉しかった。只々御守護の偉大さに感謝が溢れ出る許りです。A氏一家も驚きと感謝で一杯でした。「これだから早くやって戴けばよかった」と言われて、私は吾が信仰の浅いことを知らされました。明主様御守護有難うございました。罪深き私を偉大なる救いの業に御使い戴きます大慈大悲の御恵み、厚く厚く御礼申し上げます。明主様誠に有難うございました。