体験記「水晶殿御遷座祭、御取次」

「栄光」289号、昭和30年1月1日

昭和29年12月11日、明主様が、水晶殿に御遷座あそばされた。そして、阿部晴三執事が、明主様の御言葉を次のように御取次された。「本日、明主様が水晶殿に御入りになられますにつきまして、仰せられました「御言葉」を御取次させて戴きます。

『水晶殿は地上天国の一部の雛形として、神様が御造りになるようさせられたものであって、これを神様はメシヤ教に造らせるようになされたものである。又、今後教団の組織にも多少の変革があるものと思う』との(明主様の)御言葉でございました。

尚、これにつきまして一言附加えさせて戴きとうございますが、明主様には、『この水晶殿は決して独占的のものではないので、一人でも多くの人々に天与の景勝地を楽しんでもらいたい』と仰せられてますので、教団としては、この御趣旨を体し、皆様に御助力願いたいと思います。尤も、御覧のとおり未完成でありまして、今暫く、完成に日時を要する次第でありますので、その上で一般の方々に御覧戴く事になると思います。

又教団の組織の事につきましては、明主様には、段階 ―― 階級を設けられるような御模様でございました。その標準としましては、一つには、最も御浄霊の優れた人、又、信者を沢山お導きになられた方、又、神様に対して非常に御奉仕の強い方、こういった点を考えまして教団で決めるように、という意味の御言葉を仰言っておられました。私から御取次させて戴きます事は、以上でございます。」

また、この日、次の奇瑞が生じた。

明主様が水晶殿へ御入りになったあと、御出迎えした信者の多くは帰途につきはじめていた。また、その場を去り難く、明主様の御出座を思い、水晶殿を見上げていた信者もいた。するとその時、水晶殿の南面より白い靄のようなものが盛り上がり、やがて黄金色に輝きはじめた。「あっ、お光だ!お光だ!」と叫ぶ人々。水晶殿内部を充満した白い靄(もや)の中心に輝く巨大な光の柱が、天空に向かって白光を吹き上げた。