12.肝臓及び黄疸と結石

肝臓病に就て説いてみよう。医療に於て、肝臓病と名付けるものは、大抵は肝臓は異常はないのである。それは肝臓の外部に溜結した毒素が肝臓を圧迫するので、之が其部の痛苦又は黄疸等を起すのである。医師の診断に於て、よく肝臓が腫れているというが、実は、肝臓外部に溜結せる毒素の塊を誤って 肝臓が腫れてると思うようである。故に、右の毒結を溶解するに於て容易に全治するのである。

次に、毒結の為、肝臓が圧迫される場合、その奥にある胆嚢も自然圧迫を受けるから、胆嚢内にある 胆汁が溢出する。それが黄疸の原因である。故に、右の毒結を溶解するに於て黄疸も容易に治癒するのである。但し、毒結の位置は重に肝臓の上辺部である。

次に、胆石病がある。之は人も知る如く激烈なる痛みで、之は胆嚢部の痛みと、結石が輸尿管を通過する際の痛みとある。近来、此結石を除るという巧妙なる方法が発明されたという事であるが、結石を除るだけでは、完全に治癒はされないのである。それは出来た結石を除ると共に、新しく結石が出来ないようにしなければならないが、それは医学では未だ不可能であり、原因も判っていないのである。

私の研究によれば、結石の出来る原因は、腎臓の尿毒が背面即ち胆嚢の裏面から浸潤するのであって、 それが胆汁と化合して結石となるのである。故に右側の腎臓部の毒結を溶解するに於て、結石の発生を見なくなるのである。又本治療によれば結石は崩壊され、砂となって尿と共に排泄せらるるのである。

又、腎臓及び膀胱結石は、胆嚢結石が流下停滞し、尿素によって増大されるのである。