「栄光」190号、昭和28(1953)年1月7日発行
『これについて私は二十数年前から唱えて来たのだが、もちろんそれは霊界のことであって、何千年来夜であった世界は、約百年前から明らかに昼の世界への転換が始ったことである。そうして夜は月の精であるから冷いが、昼は太陽の精であるから暖いに決っている。もちろん霊的ではあるが、それは体的にも相当影響するもので、これについて面白いことには私自身である。私が冬の寒い部屋にいると、時の経つにつれて段々部屋が暖くなってくる。これは人にもよくいわれるが、私自身も一つ部屋に長くいると段々熱くなって来るのがよくわかるので、ああそうだと気の付くことがよくある。
これはいつもいうことだが、私の腹の中には光の玉があって、それから発する光の熱は割合強いのである。また私が数百人または数千人の信者に対(むか)って、片方の掌を翳(かざ)し浄霊するや、熱いので発汗する人がよくある。これは本人の直話(じきわ)であるから間違はない。それについては昔からある色々な信仰療法にしても、今までの宗教はことごとく月の神様の守護で、月は冷であるから医学と同様毒素を固める方法でしかなかったのである。
ところが本教は初めて生まれた日の神様の守護であるから、右とは反対に熱で毒素を溶かし、排除させる方法であって、根本的に異っている。これについて去る十二月十五日NHKラジオ放送学校新聞の項目中に、下記のごとき地球の暖くなったことを各国の科学者が報告している。
「気候は昔よりも暖になって来たと言われています。このところ東京で朝晩寒い日が続いておりますが、全体としてみますと、気候は昔よりも、暖になって来たと言われています。前にもこの時間でお伝えしたことがありますが、最近アメリカのある新聞が伝えるところによりますとデンマークの王室地理学会では地球の気温がだんだんと高くなって来ていることと、その原因は太陽から地球にそそぐ熱が(これを輻射熱(ふくしゃねつ)と申しますが)前よりも強くなったためであると発表しております。
そこで、南アメリカのチリで、アルドリッチという学者が一万六千回にわたって太陽から地球にそそぐ熱を測って調べてみたところ、気候が暖になるのに充分な程太陽の輻射熱が強くなっていることが判ったということです。
一方スウェーデンのアールマンという学者も各地で集めた資料に基(もとず)いて、世界の気候がだんだん暖になって来たことを証明することができると言っています。このアールマンさんの報告によりますと、北の方の都会で一年の内、温度が氷点下になる日数を調べたのち、七十五年前の記録と比べて見ますと、昔の僅か半分くらいになっているということです。
また北極圏にある、グリーンランドの氷がだんだん溶けて行くことは大分前から判っておりますし、ロシアの北の白海や、スカンジナビア半島の東のボスニア湾では、昔よりも海が凍る期間が短くなっており、一年の内、船が航海できる期間が三、四週間くらい長くなっているということです。なおアメリカのウィスコンシン大学の教授で、動物学者のヒッキーさんも野性の動物について調べた結果、気候が暖になったことを認めています。ヒッキーさんのお話によりますと、アメリカでもヨーロッパでも北の方に棲む動物の数がだんだん増えており、特にアメリカでは今から三十年くらい前から北の方に棲む動物の数が急に増えたということです。」
これでみても地球の温度の上昇しつつあることは、科学的にも証明された訳で、これを見たらいかなる無神論者といえども何ら疑う余地はあるまい。』